- 建築主
- 建築主(一般的に「建主」や「施主」ともいわれます)とは、住宅・事務所ビルなどの建物の設計や工事を自ら依頼して建物を建築する人のことをいいます。分譲住宅を購入したり、賃貸ビルに入居する人は建築主ではありません。
建物を建築しようとする時、建築主は、建築士事務所や工事施工者の選定・契約から設計条件の詳細の確定にいたるまでの主体となるとともに、建築主としての責任も生じます。
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- 建築士とは
- 建物を設計したり、その工事を監理するには建築士の資格が必要です。建築士の資格には、設計する建物の種類や大きさなどに応じて一級建築士、二級建築士及び木造建築士の3種類があり、仕事を請けられる範囲が決まっています。建築士は、建築工事に必要な設計図書の作成や設計図書のとおりに工事が行われているかを確認する工事監理を行います。
また、改正建築士法により一定の建築物については高度な専門能力を有する構造設計一級建築士や設備設計一級建築士が関わることが義務付けられることになりました。建物の設計を依頼する時にはそれらの建築士が関わるべき建物かどうか、どのように関わるのかを確認する必要があります。
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- 建築士事務所とは
- 建築士事務所とは、建物の設計、工事監理、建築工事契約に関する事務などを行ういわゆる建築設計事務所のことで都道府県知事に登録しているものをいいます。
事務所に所属する一級建築士、二級建築士、木造建築士などの資格者が、企画・設計・見積り、建築確認申請などの代理、施工者への技術指導、工事監理、その他相談・調査・諸手続きなどを行います。
建築士事務所には、設計や工事監理だけを行う建築設計事務所などのほかに、ハウスメーカー、設計施工を請負う工務店やいわゆるゼネコンなども建築士事務所として登録しています。
建築士事務所の登録を行なっていない事務所は設計業務等を受けることはできません。
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- 建築士や建築士事務所の情報確認
- 改正建築士法により、建築士名簿の閲覧ができるようになりました。一級建築士については、社団法人日本建築士会連合会及び各都道府県の建築士会で見ることができます。二級建築士及び木造建築士については、都道府県または都道府県が指定した建築士会等の機関で見ることができます。建築士名簿では、建築士の氏名、登録番号、登録年月日、法定講習の受講履歴等が閲覧できます。
また、登録されている建築士事務所の情報については、各都道府県の登録担当窓口または都道府県知事から指定を受けた建築士事務所協会で見ることができます。事務所の業務の概要、事務所に属する建築士の氏名等が閲覧できます。
さらに設計などを委託しようとする建築士事務所においては、建築士法に基づき、求めに応じて開示すべき書類を備えています。建築主は、契約の前に確認しておきましょう。
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- 建築士事務所に設計を依頼するときは
- 建物の設計や工事監理を依頼する建築士事務所とは、作成する設計図書、報酬の額などについて契約を結ぶことになります。改正建築士法により建築士事務所は、設計・工事監理契約を結ぶ前に、建築主に対して重要事項の説明を行うことが義務付けられました。次の項目について事務所の管理建築士あるいは所属建築士から書面により説明を受けますので、よく確認した上で、契約を結ぶことが必要です。契約後は契約内容を明らかにした書面が交付されますので、大切に保管してください。
(事務所に所属する管理建築士等から説明される「重要事項」)
①作成する設計図書の種類
②工事と設計図書との照合の方法
③工事監理の実施状況の報告の方法
④担当する建築士の氏名
⑤報酬額及び支払い時期
⑥契約の解除に関する事項等
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- 設計や工事監理に支払う費用
- 建築主は、設計や工事監理を依頼する建築士事務所に対して、契約に基づき業務報酬を支払うことになります。その業務報酬については、建築士の独占業務である設計や工事監理の業務報酬が不当に引き上げられたり、逆に過当競争によって過度に引き下げられたりすることによって、業務が適正に行われなくなるような問題が生じないよう、国土交通大臣が告示で報酬基準を定めています。これは、標準的な業務内容と業務量などを明示し、報酬の算定方法を示したもので、報酬を決定するときの目安にすることができます。この基準は、最近の実態調査に基づいて、抜本的な見直しが行われ、平成21年1月に改正されました。積み上げ方式により計算されるため、標準的な業務以外の追加業務がある場合など依頼する業務内容によって費用も変わりますが、契約時にはどのような業務報酬の算定をしているのかを確認しておけば安心です。
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- 建築確認とは
- 建物を建築する前に建築基準法など関連法規に適合しているかについて、設計図書・仕様書を行政庁(役所)などに提出し、確認してもらう必要があります。建築確認申請は建築主が行政庁や確認検査機関に提出する申請です。しかし、ほとんどの場合、委任をして建築士に任せます。
この建築確認申請書には添付する設計図書のほかに設計者名、工事監理者名、工事施工者名を記載する欄があります。建築主は、選んだ設計事務所や施工会社に設計者、監理者の選択を一任していることが多いのですが、法律上は、建築主に資格のある設計者や工事監理者などを選定する義務がありますので、少なくとも確認しておくことが必要です。
建築確認の申請者は建築主であるということを忘れてはいけません。設計を依頼した建築士と十分な打ち合わせを行い、説明を受けて内容を確認しておくことが必要です。
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- 建築工事の質を確保するために行う工事監理
- 建築工事は、施工会社、工務店などが工事の手順を計画し、必要な専門職を手配して、設計図書に基づいて行われます。そこで、設計図書どおりに工事が間違いなく行われているかを確認し、間違いがあれば指摘して訂正を指導するなど建築工事の質を確保する役目を引き受けているのが、建築士の工事監理です。欠陥の発生を未然に防ぐ重要な業務です。このため法律で「建築主は、工事監理者として建築士を定めなければ工事をすることができない」と定めています。具体的な選定については建築士事務所にご相談ください。
国土交通省では適正な工事監理が行われるよう、平成21年9月に工事監理ガイドラインを策定しました。工事監理ガイドラインでは、建築工事に応じた合理的な工事監理の方法が例示されています。工事監理を行うための具体的な方法は、工事監理ガイドラインなどを参考にそれぞれの工事に即して工事監理者が合理的に判断し的確に決定することになりますので、建築主は、設計・工事監理業務の契約時あるいは契約後に建築士事務所から交付される書面により、工事監理の方法についても確認しておくとともに、工事中は工事監理者から工事監理の実施状況の報告を受けて確認することが重要です。
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- 建築主の責任
- 建物の設計や工事を依頼して建物を建築する場合、建築主には建築基準法など関係する法律を遵守する義務が生じます。資格を持つ建築士に設計・工事監理を依頼し、行政などの建築確認や検査を受けるので、通常は法律違反行為が頻繁に発生するようなことはありません。しかし、後で違反建築物と判明した場合、建築主に対して行政から是正措置命令などが出されることになります。もちろん、原因が設計や施工のミスであった場合は、主として建築士や施工会社の責任となりますが、建築主が設計者や施工者に求めた無理な要求などが原因であれば建築主の責任が問われることにもなります。
また、建物が完成すると、建築主は建物所有者となりますが、建物および敷地を適法な状態で管理維持する義務が生じ、これに違反すると違反建築物になってしまいます。
通常は極めて稀なことなのですが、建築主や建物所有者としてはこれらの社会的責任をよく認識しておく必要があります。
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- 建築士事務所への苦情
- 建築士事務所が行う業務内容について納得ができなかったり、不満を生じた場合などは都道府県ごとにある建築士事務所協会が苦情相談を受け付けています。建築士事務所協会が行う苦情解決業務は建築士法に基づいて行うもので、現実的な解決ができるよう建築主と建築士事務所双方の話し合いを促進するものです。
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